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慢性腰痛の原因不明はなぜ起こる?画像に写らない痛みの正体と、根本から整える対策

「病院でレントゲンもMRIも撮ったのに、異常なしと言われました。
でも腰は毎日重くて痛いんです。」
「マッサージに通っても、その日だけ楽になってまた戻ります。
原因が分からないままで、いつまで続くのか不安です。」
「気のせいと言われたような気がして、誰にも相談できません。」

こんなふうに感じて、この記事にたどり着いた方は多いと思います。
先に大事なことをお伝えします。
原因が分からないと言われた腰痛は、気のせいではありません。
慢性腰痛の大半は、画像に写る異常だけでは説明できない種類の痛みで、世の中にとてもありふれています。
この記事では、なぜ原因が見つからないのか、痛みを長引かせているものは何か、そして何から手をつければいいのかを順番にお話しします。
読み終わるころには、「自分の腰痛は何が起きているのか」が、ぼんやりでも見えるようになるはずです。

慢性腰痛の原因が不明と言われるのはなぜ?非特異的腰痛とは

「原因不明」の正体は、大半は原因が完全にわからないのではありません

腰痛の大半は、原因をひとつに特定できない「非特異的腰痛」に分類されます。
骨折や腫瘍、感染症、神経が強く圧迫されているような、はっきりした病気が見つからない腰痛のことです。
特徴的な身体所見が乏しく、画像所見とも必ずしも一致しないと、理学療法の分野の報告でも示されています。1)
つまり「原因不明」とは、原因が完全にわからないという意味ではありません。

痛みの出どころは、ひとつではありません

腰には痛みを感じ取るセンサーが、あちこちに散らばっています。
椎間板、椎間関節、筋肉、筋膜、靭帯、関節を包む袋などです。2)
筋膜というのは、筋肉を包んでいる薄い膜のことで、身体の中でラップのように筋肉をまとめています。
これらの組織が複数、同時に少しずつ関わって痛みをつくっていることが多いのです。
だからこそ、「ひとつの異常」だけでは説明がつきにくいのが腰痛です。

画像の異常と痛みは、きれいには重なりません

慢性腰痛の診療ガイドラインを比べた報告では、危険な徴候がない慢性腰痛に、定期的な画像検査を勧めない立場が多く示されています。3)
画像で見える変化と、本人が感じる痛みの強さが、そのまま比例しないからです。
画像に変化があっても痛みのない人はいますし、画像がきれいでも痛みに悩む人はいます。
画像は大切な検査ですが、慢性腰痛の「理由の全部」を教えてくれる地図ではありません。
異常なしと言われたときは、「重大な病気ではなかった」という安心材料として受け取ってください。
そこから先が、身体の使い方や神経のはたらきを見直す出番になります。

慢性腰痛を長引かせるもの。痛みが続く身体で起きていること

背中を丸めて、デスクでパソコン作業をしている女性

痛みの信号が大きくなりすぎる「中枢感作」

慢性腰痛の研究では、脊髄や脳が痛みの信号を増幅してしまう状態が注目されています。2)
これを中枢感作といいます。
わかりやすく言うと、オーディオの音量つまみが上がったまま戻らなくなった状態です。
本来なら小さな音で済むはずの刺激でも、大きな音として脳に届いてしまいます。
その結果、組織の傷はもう落ち着いているのに、痛みだけが居座ることがあります。
腰そのものを揉んでもその場しのぎにしかならない理由のひとつが、ここにあります。

不安や恐れが、痛みをさらに強くする

痛みが長く続くと、「また悪化するかも」という怖さが生まれます。
すると、腰をかばって動かさなくなります。
研究では、恐怖や悲しみ、気分の落ち込み、そして動くことへの恐れが、慢性の痛みを生み出し、続けてしまう大事な要素として示されています。2)
動かさないと筋肉も関節も固くなり、少し動いただけで痛みが出て、さらに怖くなる。
この悪循環が、慢性腰痛のよくある正体です。
ここに気づけると、「痛い場所を安静にし続ける」より「安心して動ける身体に戻していく」ほうが大事だと分かってきます。

デスクワークで固まった身体も、悪循環の一部

長時間座りっぱなしだと、股関節まわりや背中の動きが減っていきます。
動かない部分があると、そのぶん腰が代わりに動かされます。
例えるなら、チームで運ぶべき荷物を、ひとりだけが担いでいる状態です。
腰ばかりが頑張り続ければ、疲れて悲鳴をあげるのは当然のことです。
画像には写らなくても、動きの偏りや使い方のクセが、腰の負担をじわじわ積み上げています。

慢性腰痛と向き合う方法。治療の考え方と、効果が確認されている対策

室内で男女が並んで、無理のない範囲でストレッチをしている様子

運動と「普段の活動を続けること」が土台になります

慢性腰痛の国際的なガイドラインを比べた報告では、すべてのガイドラインが運動と普段の活動を続けることを推奨しています。3)
逆に、安静を続けることは勧められていません。
さらに、慢性の痛みに対する運動の効果をまとめた研究では、運動によって痛みと身体機能がある程度よくなり、主な副作用は数週間で落ち着く一時的な筋肉痛だったと報告しています。4)
運動は安全性が高く、続けるほど身体を変えていける方法です。
ただし大切なのは、痛みを我慢して追い込むことではなく、今の身体に合った強さで少しずつ進めることです。

「痛みの正しい知識」を知ることも治療になる

痛みの仕組みを知ることは、それだけで立派な対策になります。
慢性の非特異的腰痛に対する心理的なアプローチをまとめた研究では、認知行動療法や痛みの教育を、理学療法と組み合わせると、運動などの理学療法だけの場合より身体機能がよくなったと報告しています。5)
とくに痛みの教育は、効果が比較的長く続く傾向が示されています。
「この痛みは身体が壊れているサインではない」と理解できると、動くことへの怖さが小さくなります。
怖さが小さくなると、動ける範囲が広がり、身体も変わりやすくなります。

身体と心、生活をまとめて整える考え方

身体面と心理社会面の両方に働きかける、多職種のリハビリを調べた大規模なレビューでも、通常のケアや身体的な治療だけの場合と比べて、痛みと生活の支障が減ったと報告しています。6)
慢性腰痛は、腰だけを見ても解決しにくい痛みです。
睡眠、ストレス、動きのクセ、仕事の姿勢、運動習慣までを一緒に見ていくと、変わりやすくなります。
慢性腰痛と向き合うコツは、腰を「治す対象」と見るより、身体全体の使い方と生活ごと整えていく視点を持つことです。

慢性腰痛を根本から整えるPRIVATE GYM HOOPのアプローチ

PRIVATE GYM HOOPは、プロサッカーチームのリハビリ、ケア、パフォーマンストレーニングに携わってきた、理学療法士の資格を持つトレーナーが施術とトレーニングを担当するパーソナルジムです。
「原因不明」と言われた腰痛に対して、腰だけを揉んだり、強い筋トレで追い込んだりはしません。
腰の痛みを、身体全体の使い方の結果として見ていきます。

最初に行うのは、動きの評価です。
どの関節が動いていないか、どこが頑張りすぎているか、姿勢や身体の使い方にどんなクセがあるかを、一人ひとりチェックします。
そのうえで、固まっている部分をほぐして動きを取り戻し、腰に集まっていた負担をほかの部位に分けていきます。
PRIVATE GYM HOOPでは、呼吸を整えて身体の土台をつくったうえで、日常動作やプレーに必要な身体を、段階を追って適切に作り込んでいきます。
痛みを我慢して動くのではなく、「この動きなら大丈夫」と身体が覚えていく流れを大切にしています。

マッサージに通ってもすぐ戻る万年腰痛のデスクワーカーの方も、競技の中で腰の痛みが出てくる方も、まずは今の身体の状態を知るところからです。
「原因不明」で止まっていた腰痛の理由が、動きの中に見つかることは少なくありません。
ひとりで抱え込まず、気軽にご相談ください。
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MR.HOOPのワンポイント・アドバイス

MR.HOOP

やあ!みんな、調子はどう?MR.HOOPだよ!
腰が痛いと、つい「また悪くなったらどうしよう」って考えちゃうよね!
でもね、痛みが続いているからといって、身体が壊れてしまったわけじゃないんだ。
今日からできることは、とても小さなことで大丈夫さ。
1時間に1回立ち上がって、ぐっと伸びをする。
ゆっくり歩く時間を5分だけつくる。
寝る前に「今日もよく動いたな」と身体をねぎらう。
こんなふうに、安心して身体を動かす経験を積み重ねると、痛みの音量つまみは少しずつ下がっていくはずさ。
焦らず、一歩ずつ進もうね!

おわりに

慢性腰痛で「原因不明」と言われるのは、あなたの腰痛が特別だからでも、気のせいだからでもありません。
腰の痛みは、椎間板、関節、筋肉、筋膜といった複数の組織と、神経のはたらき、そして不安や生活習慣が重なってつくられています。
だから、画像の異常だけを探しても答えが見つからないことが多いのです。
そして、運動と普段の活動を続けること、痛みの仕組みを知ること、身体と生活をまとめて整えることが、慢性腰痛と向き合ううえで確かな土台になります。
原因が分からないという言葉は、ゴールではなく、身体の使い方を見直すスタートの合図です。
ひとりで悩まず、できることから動き出していきましょう。

引用文献

1)山口正貴. 腰痛に対する理学療法的評価・アプローチの考え方と実際. 日本東洋医学系物理療法学会誌. 2018;43(2):45-52. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsop/43/2/43_45/_article/-char/ja
2)Li W, et al. Peripheral and Central Pathological Mechanisms of Chronic Low Back Pain: A Narrative Review. J Pain Res. 2021. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8166276/
3)Nicol V, et al. Chronic Low Back Pain: A Narrative Review of Recent International Guidelines for Diagnosis and Conservative Treatment. J Clin Med. 2023. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9964474/
4)Geneen LJ, et al. Physical activity and exercise for chronic pain in adults: an overview of Cochrane Reviews. Cochrane Database Syst Rev. 2017. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5461882/
5)Psychological interventions for chronic, non-specific low back pain: systematic review with network meta-analysis. BMJ. 2022. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8965745/
6)Kamper SJ, et al. Multidisciplinary biopsychosocial rehabilitation for chronic low back pain: Cochrane systematic review and meta-analysis. BMJ. 2015. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4353283/